モバイルファーストとはホームページ制作時にスマホで表示される内容を基準にするという考え方です。
以前は表示環境が全く異なるためパソコン用スマホ用を分けるケースも多かったのですが、現在は内容は統一し、体裁は分けるのが主流です。(レスポンシブデザイン)
なぜモバイルファーストが推奨されるのか?
モバイルファーストが主流になった決定的理由は、Googleがスマホでの表示を基準に検索結果をランキングしていくアルゴリズムを実装したためです。(モバイルファーストインデックス)
ここで、考えていただきたいのはなぜGoogleがスマホの表示内容を基準にするようになったかです。
これは単純な理由で今やあらゆる分野のサイトでスマホユーザーがパソコンユーザーを上回ったからです。
スマホユーザーが使えないものを紹介しては、検索結果を表示するシステムにとって無意味だと判断したと思ってください。
思っているより減っているパソコンユーザー
ECサイトを管理していると広告の設定の影響もあり、パソコンからのアクセスが全体を占める割合は本当に少なくなりました。
アクセス解析上は20%以上はパソコンユーザーなのですが、体感ではBtoCサイトをパソコンで訪れるユーザーは1割ほどではないかと思います。
数字上20%なんだったらそっちが正しいだろうと思いがちですが、自分たち・競合相手・ロボットの類もカウントしていることがあるため本当のユーザーは絶対にアクセス解析の数字を下回っています。
自分たちの生活から考えてみても自宅でパソコンを起動させることは減っているはずです。
また、そもそもパソコンを持っていない層も増えており、パソコンは過去の遺物になりつつあるのかもしれません。
パソコンはこの世から死滅したと思え!
前述の流れから、昨今は制作開始時に「スマホ重視で」という話にはなるのですが、制作が進んでいくと動作確認をパソコンで行っている方が非常に多い。
実際に作業してみるとわかると思いますが、スマホ基準で行くと改行させたくない見出しは文字数を抑える必要があります。
同じ文字をパソコンでも見せるわけですからスマホで見たらバランスがよくてもパソコン見たらすかすかということが起こります。
どちらにも対応しろ!というのはF1カーとワンボックスカーの特性を兼ね備えた車を作れと言われているようなもの。
面倒だから嫌だという意味ではなくて、F1カーとワンボックスカーは同じ車といえど使用用途が全く違うんです。
もちろん、制作時に取るべき選択肢も全く異なります。この時すべての基準をスマホに置くのが「モバイルファースト」です。
例えばマウスがボタンにあった時にモーションを加える処理(ホバー処理)があります。
これにやたらと凝りたがる方がいらっしゃいますが、当然マウスが存在しないスマホにホバー処理は必要ありません。
ホバー処理を加えたら増額とか取り決めを行っているわけではないのでサービスでつけてよ!ってことになりがちですが、サービスさせれた分はすべてスマホで使うべき時間で埋め合わせされているとお考え下さい。
紙の本に慣れてしまった僕らの世代がどうにも電子書籍に馴染めず、紙の本を買ってしまいます。
パソコンは死滅したと思って動作確認はスマホだけで行うくらい思い切ったことをしていかないと本当の意味でのモバイルファーストは難しいでしょう。